カラーダイヤモンドの魅力とそのために生じた悲劇の話

ダイヤモンドというと、ほとんどの人は無色透明のダイヤモンドを思い浮かべますが、ダイヤモンドには、イエロー、ブラウン、まれにブルー、ピンク、グリーン、ブラックなどの色を持つものがあることをご存じでしょうか。色がついたダイヤモンドは希少性が高いだけでなく、無色透明のダイヤモンドとは違った、光り輝く美しさがあります。
その中に、ブルーの色をした「ホープ・ダイヤモンド」と呼ばれるダイヤモンドがあります。このダイヤモンドを所有した人は不幸になると言われ、今は所有する人がいなくなりアメリカのスミソニアン国立自然史博物館に展示されています。カラーダイヤモンドについて、および「ホープ・ダイヤモンド」が招いた不幸について説明します。
カラーダイヤモンドの希少性
カラーダイヤモンドは、通常のダイヤモンドに比べて0.1%程度と非常に希少価値があります。そのため価格も34.7カラットのピンクダイヤモンドが38億円や、3.7カラットのブルーダイヤモンドが8億円で取引された実績があります。また、0.5カラットのカラーダイヤモンドでもピンクやブルーダイヤモンドは数百万円もします。一般のダイヤモンドが20万円前後であることを考えると、その金額的な価値が分かります。
注意したいカラーダイヤモンドと間違うトリートダイヤモンド
一見するとカラーダイヤモンド区別がつかない偽物にトリートダイヤモンドがあります。トリートダイヤモンドとは、無色のダイヤモンドを放射線処理や高温・高圧処理などを行って人工的に色をつけてカラーダイヤモンドに似せたものです。きちんとトリートダイヤモンドと表示されて価格も数万円という適正な価格で販売されていれば、問題ないですが不当に高く販売されている可能性もゼロではないので注意が必要です。
ホープ・ダイヤモンドが招いた悲劇
ホープ・ダイヤモンドとは、45.5カラットあるブルーダイヤモンドです。このダイヤモンドを所有した人物に悲劇が訪れたと言われ「呪いのダイヤモンド」「不運のダイヤモンド」と呼ばれます。
悲劇の人物には、フランスのルイ14世、15世、16世、マリーアントワネットや名前の由来にもなっている富豪の実業家ホープやそのほか所有主、そして所有はしていませんでいしたが、映画で本物を身につけたマリリンモンローが普通ではない死や破産などをしています。
これらの話は、偶然の一致やねつ造された話が多く含まれていますが、それだけ「ホープ・ダイヤモンド」が神秘的で怪しい美しさにあふれていたから、事実のように語りつがれて、結局、今は誰も所有することなく博物館に展示されることになったのではないでしょうか?