少年が拾った南アフリカで最初のダイヤモンド

南アフリカは現在、ダイヤモンドの主要な産出地として知られています。 それ以前のダイヤモンドの産出地はインドが中心で、ほかには1728年にブラジルからもダイヤモンドが産出されるようになりました。
南アフリカのダイヤモンドを発見したのは農家の少年
南アフリカで最初にダイヤモンドが見つかったのは、1867年です。 オレンジ川で遊んでいた農夫の息子が拾った光る石がダイヤモンドだったのです。その石はしばらく少年の妹の遊び道具となっていました。
少年が拾った石は、なんと21.5カラットのダイヤモンドだった
ある日、ニカルクという農夫の知人がその石に関心を持ちます。ダイヤモンドではないかと思ったのです。それに対し農夫は、ニカルクに石を無料で譲たのでした。 後に、南アフリカの鉱物学者であるゲイボン・アーサストーン博士が、この石をダイヤモンドと鑑定します。大きさは21.5カラット。「ユーレカ」と名づけられました。「我発見せり」という意味のギリシャ語です。
その後のおはなし
ニカルクはダイヤモンドを売り、売却代金の半分を農夫に渡そうとしました。しかし、農夫は代金を受け取らなかったのだそうです。 「ユーレカ」はパリの万国博覧会に展示され、その後10.73カラットにカットされて数人の手を渡り歩きました。 現在「ユーレカ」は、南アフリカのキンバリーの金鉱博物館に展示されています。