日本でのダイヤモンドをめぐる代表的なドラマとは

海外では、歴史上の有名人、権力者、支配者、ハリウッド女優などに、高額で光り輝く美しいダイヤモンドを巡って、さまざまドラマが生まれています。そのドラマは、人間が主人公で、その主人公にダイヤモンドがどのように関わったかというドラマです。
しかし、歴史的に貴重なダイヤモンドになると、ダイヤモンドそのものが主人公になって、そのダイヤモンドに人間がどのように関わったかというドラマが残っているほどです。その代表的なダイヤモンドが「ホープ」と呼ばれるダイヤモンドで、「呪いの石」とも呼ばれています。
その理由は、ダイヤモンドが光り輝く「陽」の美しさに対して、神秘的で怪しい「陰」のなまめかしさを持っているからかもしれません。あるいは、人間の誰もが持っている「美貌」「金銭」「独占」「支配」などのあらゆる「欲」を満たす魅力をダイヤモンドが持っているからかもしれません。そのために、他の宝石にはない数々のドラマが残っているのでしょう。日本には、一体どのようなドラマがあったのでしょうか。
ダイヤモンドがおりなすドラマとは
ダイヤモンドが引き起こすドラマは、「盗難」「殺人」「戦争」「革命」「権力の誇示」「誘惑」「呪い」「不幸・災難」などさまざまです。ヨーロッパにはこれらのことに関して、少し調べるだけで、多くのドラマを見つけられます。一方、日本には現実の生々しいドダイヤモンドに関するドラマはあまり見つけられません。その理由は、「黄金」と違って日本ではダイヤモンドを採掘できなかったので、日本での流通量が少なかったからかもしれません。
日本でのダイヤモンドにからむドラマの代表は文学小説
日本には生々しい現実世界のドラマで有名なものは少ないですが、多くの人が知っているダイヤモンドに関するドラマとして、尾崎紅葉の有名な小説「金色夜叉」があります。今の時代には、あまり読まれていませんが、ある年齢以上の日本人なら、そのドラマの概要は多くの人が知っています。
簡単に小説のストーリーを言うと、「互いに好意を持っていて結婚を約束していた男女がいましたが、女性が資産家のダイヤモンドに目がくらんで、約束を破り資産家と結婚することになります。女性が許しを男性に請いますが、男性が怒って女性を蹴飛ばす」という内容です。新聞にこの小説が発表されるや大変な評判になりました。それほど、ストーリーが明治時代の日本人に受けました。
ダイヤモンドは、富の象徴として記述され、ダイヤモンドそのものの魅力としては、表現されていませんが、それだけにダイヤモンドが価値あるものとして認識されていたということになります。