ダイヤモンドをこよなく愛した歴史上の人物
ダイヤモンドの魅力は、その永遠の美しさ以外にも富の象徴や権力の象徴して、過去の歴史上の人物に愛されてきました。そのような有名人の紹介とダイヤモンドにまつわるエピソードを紹介します。
ダイヤモンドで評価がガタ落ちした王妃マリーアントワネット
フランス国王ルイ16世の王妃で、最後は革命で処刑され断頭台の露と消えたマリーアントワネットは、国民の税金を湯水のごとく使ってぜいたくをしたと言われています。
ダイヤモンドなどの宝石も大好きだったようです。このような王妃であったからこそ、マリー・アントワネットの名前を利用したダイヤモンドの詐欺事件が起こります。王妃自体は名前をかたられただけの被害者で、事件には何の関係もないのですが、国民から強い反感を受け、それが断頭台での処刑にもつながっていきます。
事件は、1785年に起き、「首飾り事件」と呼ばれています。事件の概要は、ある伯爵婦人が王妃が高価な首飾りを欲しがっていると宝石商らをだまし、540粒ものダイヤモンドが使われている首飾りをだまし取ったというものです。マリーアントワネットとは、まったく関係のないところで起きた事件ですが、数十億円以上もする首飾りを王妃は買えるのかと王妃に対する批判が国民からあがりました。この事件は、王妃への嫌悪にとどまらず王朝への不満が高まり革命による王朝家族の処刑につながっていきます。直接の当事者ではなかったものの、普段の行いとダイヤモンドが大好きなことから起きた悲劇です。
倹約生活をしながらもダイヤモンドにはぜいたくをした明治天皇
フランスや諸外国の貴族がぜいたくな暮らしをしていたのに比べると、明治天皇は質素に生活をしていたことが、外国人の眼から見て、決して天皇や天皇制を美化することなく明らかにされています。徳川幕府に政治・経済の実権があったことを差し引いても、筆記用具を最後まで使い切ったり、靴は修理が不能になるまで使い切ったりする倹約生活をしていたと言われています。
この姿勢は、今の天皇家の国民に対する姿勢にも引き継がれているようです。この明治天皇の姿勢が昭和天皇まで引き継がれていたからこそ、敗戦でもマッカーサーが天皇制を残した理由の1つであったのかもしれません。
しかし、そんな明治天皇でもダイヤモンドには心奪われ、ダイヤモンドを愛して購入をしたがったエピソードが紹介されています。激動の時代の天皇家という難しいかじ取りの苦しみからダイヤモンドは、倹約家の明治天皇と言えども購入の衝動を抑えきれないほどの魅力があったのでしょう。