デビアス社の見事な広告戦略
「ダイヤモンドは永遠の輝き」。
これは、人類史上最も成功したと言われているキャッチコピーです。
1947年に発表されたデビアス社の広告に使われたキャッチコピーで、フランセス・ゲレティという若いコピーライターの作品なのだそうです。
ダイヤモンドのイメージ戦略
世界的に展開されたこの広告は、一部の裕福な人たちのものだったダイヤモンドを、庶民にまで広げることに成功しました。一生に一度の婚約指輪であれば、多少値が張ってもよいかも知れない。 消費者をそういう心理にさせて購買意欲を沸かせたというわけです。 「婚約指輪は給料3か月分」、「スゥイートテン・ダイヤモンド」などもデビアス社が打ち出した広告戦略です。
ダイヤモンド産業を思うがままに…
デビアス社は世界のダイヤモンド産業をコントロールしている巨大シンジケートを抱える企業ですが、実は卓越したマーケティング戦略を駆使することでも知られているのです。
ダイヤモンドを婚約指輪に結びつけた戦略は見事です。婚約指輪であれば、安易に売り払われることもありません。
つまり中古市場に流出することがないのです。
デビアス社はダイヤモンド原石の生産から流通まで支配していますが、中古市場はコントロールできません。中古市場が大きくなることは、デビアス社は好まないというわけです。