ダイヤモンドの基礎用語

インクルージョン
ダイヤモンドの内部に含まれる異物のことで、ダイヤモンド以外の鉱物です。例えば、黒い点のように見える異物には、鉄鉱石の系統の鉱物やグラファイトなどがあります。また、割れ、成長線、双晶線などもインクルージョンとして扱われます。 インクルージョンは人工ダイヤモンドにも存在します。しかし人工ダイヤモンドのインクルージョンは、天然ダイヤモンドには入ることのない鉱物が入っているため、天然か人工かを見極める際に利用されます。
キューレット
ラウンドブリリアントカットのダイヤモンドが欠けてしまうことを防ぐ目的でカットされている面のことです。肉眼では尖ってみえますが、拡大鏡で見ると面になっています。ラウンドブリリアントカットは、キューレットを含めて58面です。
クラウド
インクルージョンの一種です。個々には識別できないほど極小インクルージョンの集合体で、雲のように見えることから「クラウド」と呼ばれています。ダイヤモンドの内部には様々な形状のクラウドが存在します。
クリベージ(壁開)
ダイヤモンドの内部にある特定方向に沿った細かい亀裂のことです。クリベージのあるダイヤモンドは、ある方向に衝撃が加わると簡単に割れるころがあります。
グレーディングレポート
ダイヤモンドの品質鑑定書のことです。アメリカのGIA(Gemological Institute of America)という研究機関が制定した「4C」と呼ばれる評価基準による鑑定結果が記載されます。 書式は各鑑定機関による独自のものです。
ハート&キューピッド
ラウンドブリリアントカットのダイヤモンドに見られることのある模様です。クラウン側(上部)からキューピッドの矢、パビリオン側(下部)からは、ハートのような模様を見ることができます。 ハート&キューピッドは、ラウンドブリリアントカットのダイヤモンドの中でも、特に優れたカットプロポーションとシンメトリー(対称性)を持つダイヤモンドのみに現れる現象です。
ピケ石
ダイヤモンドの品質についての業界用語です。ダイヤモンドの品質評価基準である「4C」のうち、「クオリティ」項目の評価が一番下(Iクラス)の石を「ピケ石」と呼んでいます。肉眼でも確認できるインクルージョンが入っていて、輝きの邪魔になることから、敬遠されます。
ファセット
ダイヤモンドをはじめとする宝石のカット面のことです。一般に宝石の表面に角度の違う多数のファセットを持たせることで、光が屈折し、宝石内部から輝いているように見えます。
ブレミッシュ
ダイヤモンドなどの表面の傷のうち、軽い研磨で取り除くことができるものです。
マスターストーン
ダイヤモンドのカラーを評価するための基準となる石。 日本では、宝石鑑別団体協議会と日本ジュエリー協会が、「ダイヤモンド・マスターストーン原器」を設置しています。
メレ
小粒のダイヤモンドのことを指します。明確な基準はありませんが、欧米では0.25ct以下、日本では0.18ct以下を指すことが多いようです。
ルース
ダイヤモンドが、原石の状態からカットされて研磨された状態を指します。 裸石のことです。