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ファンシーカラー・ダイヤモンドの色は多種多様

ファンシーカラー ダイヤモンド

ファンシーカラー・ダイヤモンドの基本の色を知ろう

天然のファンシーカラー・ダイヤモンドは天然ゆえに、その色は微妙に異なります。その中でも大きく分けると、イエロー、ピンク、オレンジ、レッド、パープル、バイオレット、ブルー、グリーンの8色に分類されます。他にもブラウンやブラック、グレーといった色もありますが、GIA(アメリカ宝石学会)のカラーチャートには含まれていません。ただ、好みは人それぞれなので、ブラウンのダイヤモンドが好きという人もいます。

では、代表的な8色について見てみましょう。元々ファンシーカラー・ダイヤモンドの産出は少ないのですが、その中でも希少性が高い順に並べると、 1:レッド 2:パープル 3:ピンク 4:ミディアムブルー 5:グリーン 6:ライトブルー 7:オレンジ 8:イエローとなります。

特にピンクは1979年に初めて見つかった色で、採掘される全ダイヤモンドの中で、わずか1%以下しかないといわれています。無色のダイヤモンドよりも価値が高いといわれる石です。特に1カラットを超えるピンクダイヤモンドは、世界中で一年間に数10個しか採掘されません。それだけに持っていると資産価値があるといわれます。2001年9月に発生したアメリカの同時多発テロ事件の後は、欧米の資産家がピンクダイヤモンドを買いあさったとか。現金を持つより安全と判断したのかも知れませんね。パープルも産出量が少ない石で、薄い色から濃い色まで幅があるのが特徴です。

ファンシーレッド・ダイヤモンドも希少で、ほとんど市場には出回っていません。希少性NO.1だけのことはあります。 一方、ファンシーグリーン・ダイヤモンドも希少なのですが、放射線照射という加工でもグリーンになるため、天然か人工かの識別が難しい色です。GIAでもファンシーグリーン・ダイヤモンドの約30%は判定不能となるそうです。

濃い色から薄い色まで、段階はさまざま

ファンシーカラー・ダイヤモンドのそれぞれの色にも、いくつかの段階があります。

もっとも薄い色はファンシーライト(Fancy Light)、次がファンシー(Fancy)、ファンシーディープ(Fancy Deep)、 ファンシーインテンス(激しい)(Fancy Intense)、より鮮やかな色としてファンシービビット(Fancy Vivid)があります。やはり色が薄くぼんやりしたイメージの石よりは、色が濃く鮮やかな石の方が価値は高いようで、ファンシービビッドが最高級とされています。それぞれの色のランクの後に色の名前をつけて呼んでいます。例えばイエローならば、ファンシーライトイエロー、ファンシーイエローなどと呼び、鑑定書にもそう記されます。

逆に評価されないものとしては、フェイント(Faint)、ベリーライト(Very Light)、ライト(Light)があります。店頭で薄く黄色のように見えるダイヤモンドを見つけても、飛びつかないように気をつけましょう。

微妙な色の違いもファンシーカラー・ダイヤモンドの楽しみ

絵の具のようにはっきりと色分けできないのが天然の良さだといえます。

例えばファンシーグリーン・ダイヤモンドの中には、アップルグリーン・ダイヤモンドという石があります。これは天然のダイヤモンドにトリートメント(加工)を施したものですが、蛍光色が強いのが特徴です。ただし、この手の色は鑑定書をよく確かめる必要があります。カラーのところに「Greenish Yellow」つまり、グリーンっぽいイエローと書かれているからです。ファンシーグリーン・ダイヤモンドといえるのは「○○ Green」と最後がグリーンと記されているものですので、注意しましょう。

また、パープルも色の幅が広く、薄いものは鑑定書には「○○pink」と書かれていることがあります。そうかと思えば、濃い色のものは「ブラウニッシュ」と記されていて、ブラウン系と見なされます。

一方、複雑な色合いを見せるダイヤモンドがあります。例えば「バイカラー・ダイヤモンド」はひとつの石に2色入っているものです。大変珍しいのですが、鑑定書には「イエロー&ブラウン」など、2色がきちんと書かれています。

他には「カメレオンダイヤモンド」というものもあります。カメレオンのように色が変わるダイヤモンドのことで、温度の変化や光を当てることで色が変わります。「オリーブ色のダイヤモンドを注文したのに、届いたのはイエロー・ダイヤモンドだった」という逸話があるほどです。これは発売元と購入者の環境の差が色に表れた一例です。色の変化もさまざまで、大きく変わることもあれば、わずかに変化するものもあります。

天然の鉱物だからこそ味わえるのがファンシーカラー・ダイヤモンドの魅力だといえるでしょう。

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