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紛争ダイヤモンド排除規制「システム・オブ・ワランティ」

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ダイヤモンドの原石の輸出入には、紛争ダイヤモンドの流通を防止するために「キンバリー・プロセス証明書」 の添付が義務付けられています。 キンバリー・プロセスの制度に参加している国では、この証明書がないダイヤモンド原石の取り扱いは行いません。
紛争ダイヤモンドとは、内戦状態の国で反政府勢力が資金源としているダイヤモンド原石のことで、その売却益で武器などを調達するため、内戦が長期化する要因となります。

キンバリー・プロセスとシステム・オブ・ワランティ

キンバリー・プロセスは、国連や参加各国がダイヤモンド業界と連携する公的な仕組みですが、ダイヤモンド業界では、国際的な業界自主規制による紛争ダイヤモンドの排除も行われています。 それが「システム・オブ・ワランティ」と呼ばれる制度です。 キンバリー・プロセスはダイヤモンドの原石を規制する制度ですが、「システム・オブ・ワランティ」は研磨された状態の消費者が手にする段階のダイヤモンドについて、その出所を証明する制度です。キンバリー・プロセスに参加している全ての国で、「システム・オブ・ワランティ」も支持されています。

インボイスに記載される宣誓文

研磨済みのダイヤモンドの売り手は、買い手に対して「インボイス」と呼ばれる納品書のようなものに宣誓文を記載する必要があります。
宣誓文の日本語訳は、以下のようなものです。

「インボイスに記載されたダイヤモンドは、国際連合会議を遵守し紛争への資金提供に関与しない供給源より購入されたものです。ダイヤモンドの販売事業として、当方が自身の認識に基づき、且つまた、供給者の書面による保証により、これらのダイヤモンドが紛争に関係のないことを保証します。」

キンバリー・プロセスに参加している日本も、研磨済みのダイヤモンドの輸入では、この「システム・オブ・ワランティ」の制度が実施されています。

紛争ダイヤモンド撲滅へ

日本で販売されるダイヤモンドジュエリーは、「システム・オブ・ワランティ」によって紛争ダイヤモンドではないことが証明されたダイヤモンドのみを扱っている、ということになります。 なお、「システム・オブ・ワランティ」は研磨済みダイヤモンドの輸入段階で行われるもので、日本の一般消費者がダイヤモンドジュエリーを購入する段階では添付されません。

1990年代後半には、世界で流通するダイヤモンドのうち、約4%が紛争ダイヤモンドであったとされています。 しかし、こうした取り組みの成果等によって、現在では、世界で取り引きされるダイヤモンドの99.8%以上が、紛争とは関係のない地域から採掘されたものとなっています。

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