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カットが生むダイヤモンドの輝き

ダイヤモンド 輝き カット

数学者が考案したブリリアントカット

ダイヤモンドは外から入った光が宝石の内部でさまざまな屈折をして、外に光を放出します。それが輝きのひとつです。一方でダイヤモンドの表面から出る輝きもあります。これはダイヤモンドにカットを施すことで、光を反射される方法です。その方法としてブリリアントカットなど細かい面を作るカット法が有名です。硬いダイヤモンドをわざわざ細かくカットするのは、表面の輝きを引き出すためです。現在ではもっとも一般的なカット法がブリリアントカットです。これを考え出したのはベルギーの宝石職人・マルセル・トルコフスキーで、1919年のことでした。彼は宝石のカット職人でありながら、数学者という顔も持っていました。そこでダイヤモンドの反射や屈折率を計算して、一番美しく輝くカットを考え出したのです。

ブリリアンカットは58面体で、上から差し込んだ光がすべて内側で反射するようになっています。しかも、その光は上に放たれるように計算されています。宝石そのものを丸くして、このブリリアントカットを施したものをラウンド・ブリリアントカットと呼びます。

ダイヤモンドのカットは多種多彩

ブリリアントカットが有名ですが、ダイヤモンドのカット法はたくさんあります。同じブリリアントカットでも丸い石はラウンド・ブリリアントカットですし、楕円形ならオーバル・ブリリアントカットとなり、ハート形ならハート・シェープ・ブリリアントカットとなります。他にもダイヤモンドを四角くしてカットするラジアント・カットやスクエア・エメラルド・カット、エメラルド・カットなどがあります。星の形にしたスター・カットなどもあります。

ダイヤモンドの輝きは、石の持つ透明度だけでなく、カット法でも左右されます。そこでGIAではラウンド・ブリリアントカットを施したダイヤモンドに対して、「カットグレード」という評価をしています。カットの総合評価をする「プロポーション」と、表面の研磨状態を評価する「ポリッシュ」、対称性を計る「シンメトリー」を評価して、最高級のエクレセント((Excellent)からベリーグッド(Very Good)、グッド(Good)、フェア(Fair)、プアー(Poor)に分けられます。この評価はダイヤモンドについているグレーディングレポート(鑑定書)に記載されているので、参考にするといいでしょう。ただし、ダイヤモンドの価値を決めるのはカットだけではありません。4Cと呼ばれるクラリティ、カラット、カラーも重要な要素です。石そのものは小さくても輝きがすばらしいものもあります。総合的に見て、自分の好みのダイヤモンドを選ぶといいでしょう。

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