ブランドジュエリーの中古市場とアンティークジュエリーの市場
一般的に日本の買い取り業者は、ノーブランドのダイヤモンドジュエリーについては、ダイヤモンド部分の価値のみを鑑定して、査定価格を提示します。この場合、買い取ったダイヤモンドの多くはインドなどで研磨をし直され、再販売されます。 また、リングが金やプラチナでできている場合は、その地金の価値も含んだ査定がされます。
ブランドジュエリーはアフターマーケットでの需要が高い
しかし、有名ブランドのジュエリーについては、少々違った視点も加味して査定が行われる場合があります。
アフターマーケット(中古市場)でのニーズがあるかないか、という視点です。アフターマーケットでのニーズがあれば、そこでの相場を基準にした査定が行われるのです。
アフターマーケットにおいて人気の高いブランドで、なおかつ人気のあるデザインのジュエリーは、比較的高い査定を受けることができます。また、保証書やケースなど付属品の有無、さらには傷や汚れの有無などによっても査定が変ってきます。
最近は中古のジュエリーを「リサイクルジュエリー」と呼ぶようになり、その需要は拡大しています。リサイクルジュエリーは、ヨーロッパでは広く受け入れられていましたが、日本でも市民権を得てきたようです。
アンティークジュエリーの本場はイギリス
また、それとは別に「アンティークジュエリー」の市場も存在します。
ヨーロッパでは、製作されてから100年以上のジュエリーがアンティークジュエリーと呼ばれていて、アンティークジュエリーの本場はイギリスです。
ジュエリーが王侯貴族のものだった時代に作られた品々は、現代では再現できない質の高さを誇っているものが多くあります。
アンティークジュエリーの世界では、歴史的背景のあるものや芸術的な価値のあるもの、技術的価値のあるものなどが一流品とされます。
一般的なダイヤモンドの評価基準やブランドジュエリーのアフターマーケットの相場とはまた違った、独特な値段の付け方がされているというわけです。
現代とアンティークのカットによる価値判断の違い
現代のダイヤモンドのカットはラウンド・ブリリアントカットが主流で、品質評価のカット項目では、ラウンド・ブリリアントカット以外のカット法の評価の対象外です。
しかし、アンティークジュエリーのダイヤモンドは、ローズカットの場合が多いのです。
そのため、ダイヤモンドのアンティークジュエリーの価値を評価するためには、ローズカットについての知識も不可欠となってきます。
こうした点も、アンティークジュエリーの価値判断が、一般のジュエリーのそれとは異なる要因となっているのです。