エルメス・バッグの第一歩、名品オータクロアとは

エルメス・バッグの第一歩、名品オータクロアとは

エルメスで一番初めに生まれたバッグがオータクロア

「エルメスのバッグと言えば?」そう問われて、一番はじめに「オータクロア」の名前を口にする人は、数で言えば少ないかもしれません。世界的に人気があるエルメスのバッグには、有名人の名前を冠したバッグや、数え切れないファンを持つバッグなどがたくさん存在しています。
その中で、一番に「オータクロア」を挙げる人は少ないのが事実。しかし、オータクロアというバッグなしに、エルメスのバッグ分野はここまで発展していくことはできなかったでしょう。
高級馬具メーカーのエルメスが、ファッションブランドとして生み出したバッグの第一歩は、このオータクロアなのですから。

エルメス・オータクロアは乗馬の鞍入れがはじまり

現在のようなファッションバッグとしてのエルメスが確立する前時代を感じさせるのもまた、オータクロアの魅力のひとつ。というのも、オータクロアは元々は鞍をしまうためのバッグとして開発されたものだったからです。
「鞍」とは、乗馬をする際、馬の上に椅子として乗せるようなアイテム。乗馬には欠かせないアイテムでもあります。高級馬具を取り扱い、ヨーロッパ全土から広く支持されていたエルメスだからこそ、踏み出された一歩であると言えるでしょう。
このオータクロアが生まれなければ、その後の名だたるエルメスの名バッグシリーズたちも、生まれて来なかったかもしれないのです。
その後、オータクロアは現在までエルメスの芯を担うバッグとして君臨しています。エルメスの各種バッグシリーズの中では、比較的サイズが大きいのも特長のひとつ。かつての乗馬用の鞍入れという出身を感じさせる、収納力の高さは魅力的なものとなっているのです。

エルメスのオータクロアはデザインも素晴らしいバッグ

前述した通り、オータクロアはエルメスのバッグの中では比較的収納力が高く、大きめのサイズであることが特長です。バーキンより一回り大きい程度なので、見た目にあまり不格好ではありませんから、ファッション方面でもきちんとエルメスとしての魅力を保っているのも嬉しいポイントですね。
また、オータクロアはデザイン的に縦長気味。エルメスのバッグの中では、少し珍しいデザインフォルムとなっています。そのため、今までのバッグシリーズに新たな刺激が欲しいと思っている人が、改めてオータクロアに手を伸ばすことも少なくないのですよ。
様々なコーディネートにも合わせやすいデザインなので、毎日の通勤や通学から、ちょっとしたお出かけ、気合を入れたデートなど、多様なシーンで活躍してくれるバッグでもあります。持っていく場所を選ばずに済む、汎用性の高いバッグでもあるのです。
最小サイズのオータクロアは、「オータクロア28」と呼ばれるタイプのもので、横幅が28cm、高さが24cmとなっています。「最小」とは言いつつも、見た目のこぶり感に似合わず、収納力は高いので、荷物が多くなってしまいがちな人も安心して使用することができます。ただし、特殊なサイズゆえに、エルメスの店頭に必ずそろっているアイテムではないのは注意しなくてはいけないでしょう。
最もポピュラーなサイズは、「オータクロア32」と呼ばれるサイズのものです。横幅が32cm、高さが27cmで、持ち歩きやすくデザイン性