エルメスのモノづくりのルーツはバッグから始まった

エルメスのモノづくりのルーツはバッグ

エルメス・バッグ作りのルーツ

初代ティエリ・エルメスによって高級馬具工房から始まったエルメス。
エルメスがバッグ作りに転身していったのは、2代目社長のシャルル・エミール・エルメスの時代からです。
馬車から車へ移り変わっていく時代を読み、本拠地を現在のフォーブル・サントノレに工房を写し本格的なバッグ作りの製造と販売に取り掛かりました。
そして、エルメス初のバッグとなった「サック・オータクロア」を発表。
これより、時計や香水、装飾品などにも進出していきました。
エルメスの鞄が爆発的に注目を浴びるようになったのは
女優のグレース・ケリーが「サック・ア・クロア」で妊娠中のお腹を隠した事からです。
後に、「サック・ア・クロア」はグレース・ケリーの名をとって「ケリー」と正式に解明されています。
続いて、イギリスの女性歌手のジェーン・バーキンの持っていたバッグに詰め込まれた荷物の多さを見た当時の社長のジャン・ルイ・デュマ・エルメスが何でも詰め込めて丈夫なバッグの作製をしたのが「バーキン」です。
バーキンバッグは機能性だけでなく、美しさは今でもエルメスを代表する人気商品となっています。

変わらないエルメスのバッグ作り

機械で大量生産していくことが当たり前となっている現代でも、エルメスのアトリエでは職人たちが熟練した技法で時間をかけて一つ一つ手作業でバッグを作っています。
皮のカットから縫い合わせる作業など、創業から厳格に守り続けられてきた技法。
職人から職人へ、手作業で作るというこだわりは現在でも受け継がれていっています。
また、変わらないのはバッグ作りへのこだわりだけでなく、アトリエに保存されているノート。
このノートには1909年からのオーダーが詳細や製造した職人の名前が記載されており、今でも手書きで明記しているそうです。

こだわりと情熱から生まれるエルメスのバッグ

エルメスのバッグの革は独自の厳しい基準で選び抜かれた上質の皮だけを使用しています。
エルメスのバッグの皮が持つ特性である柔軟性と耐久性、滑らかなさわり心地は職人の技法によるもの。
また、アトリエから生まれた高度な技術を要するサドルステッチ。
サドルステッチはエルメスの代名詞となり、バッグ以外にも家具などにも応用されています。
近年では職人の技術に加えてカーボンを採用して軽量化を実現するなど伝統技術を守りつつ、アイディアや遊び心が魅力です。
エルメスのバッグ作りは馬具工房から始まった職人たちの誇りと情熱とともに、革命と進化することを忘れない精神があります。