実はロレックスの「GMTマスター」はパイロット用として発売されたのです

2015年12月18日

GMTマスターII

1995年に発売されて以来、現在まで根強い人気を誇るGMTマスター。
ロレックスの中でも屈指の機能を持つと言われています。GMTマスターはどういう経緯で開発されたのでしょうか?

当ページではGMTマスターの進化の過程や概要、ロレックス屈指の機能について説明します。

プロフェッショナルウォッチ「GMTマスター」

ロレックスはプロフェッショナルウォッチとして探検家用に開発したエクスプローラー、ダイバーズ用として開発したサブマリーナ、そしてパイロット用としてGMTマスターを開発しました。
多国間を行き交うパイロットのためにGMT機能と言われるGMT針と24時間表示の回転ベゼルを搭載し、2ヵ国の時刻を表示するという、まさにパイロットのために作られたモデルです。

GMTマスターはロレックスの多くのモデルの中でも最も多機能な時計として知られていますが、後にGMTマスターIIが展開され、現在までの間に数多くのバリエーションが展開されるなど、その種類の多さも各モデルの中で屈指となっています。
1960年代には正式にパンアメリカン航空(パンナム航空)の時計として採用されるなど、発売間もなくしてパイロットウォッチとしての地位を確立したのです。

GMTマスターの基本的な機能

2か国間(後に3か国間)の時刻を知ることができるGMT針と24時間表示の回転ベゼルの他に、デイト表示、リューズ、リューズガード、サファイアクリスタル風防といった機能・部品によって構成されています。
デイト表示と言えばデイトジャストなどに多く見られる機能ですが、GMTマスターにも採用されており、リューズなど細かなところにも耐久性が考慮されています。

また、クロノメーターの認可を受けたムーブメントを搭載するなど、機能、耐久、精度と全てにおいて申し分ない、まさにロレックスの経験と知識が集約した時計と言えます。

GMTマスターの進化の過程

1955年に誕生したGMTマスターは現在までの間に様々な改良が施されています。

初代のモデルはリューズガードがなくプラスチックベゼルだったため耐久性に問題があり、2代目となるRef.1675からリューズガードが付き、ステンレス製のベゼルへと変更になりました。

1980年代に入るとリューズで日付けの早送りができる「クイックチェンジ機能」が搭載、さらに1983年に発売されたGMTマスターIIから3か国間の時刻を知ることができるGMT機能が搭載されました。

1990年に入ると従来のプラスティック風防からサファイアクリスタル風防へと変更になり、防水性能も50mから100mへと進化しました。また、ダイアル、ベゼル、24時間針などのデザインにも数々の変更が施されてきました。

2005年になると生誕50周年を記念してグリーンの文字盤が採用された「グリーンGMT」が発表されるなど、常に進化を続け、常に時計愛好家の心を惹きつけています。