ロレックス「エクスプローラーII」の24時間針のカラーが変更されたのはなぜ?

2016年4月12日

エクスプローラーII オレンジハンド・レッドハンドイメージ

エクスプローラーIIには、オレンジの24時間針を使った「オレンジハンド」と呼ばれる初期モデルがありましたが、ある時期を境に針の色が変更されました。この色の変更にはどのような経緯があったのでしょうか。

エクスプローラーIIのハンドの変更

エクスプローラーIIの初期モデルとなるRef.1655にはオレンジの24時間表示針が採用されています。
これは初期モデルにしかない特徴であるため「オレンジハンド」と呼ばれ親しまれていますが、1983年に発売されたRef.16550はオレンジハンドからレッドハンド(赤い24時間表示針)に変更されました。この変更により、エクスプローラーIIの文字盤上はよりスリムになり洗練された印象が強くなったのです。

なぜレッドハンドに変更されたのか

エクスプローラーIIはこれまでに様々な改良が行われてきましたが、オレンジハンドからレッドハンドへと変更になった理由は公表されていなく実際のところ詳細は不明のまま。しかしながら、一説によると蛍光塗料の変更に伴い、オレンジハンドだと視認性が悪くなるという点で、より見えやすいレッドハンドへと変更されたのだと言われています。
後に針先は黒で針自体は赤といったGMTマスターのGMT針が採用されたモデルが登場しますが、デザイン性の変更とともに、これも視認性を考慮して追加されたものだと言われています。

オレンジハンドの尋常なまでの人気

時計愛好家ならびにロレックス愛好家にとってアンティーク時計はたまらない一品。エクスプローラーIIの中でオレンジハンドが採用されていたモデルは数少なく製造期間も短かったこともあり、非常に貴重価値が高く常に高値で取引されています。
容姿上で言えば微々たる変更ではあるものの、いかにも70代らしいその雰囲気がファンにとってはたまらないのです。

近年、誕生40周年を記念したリニューアルに伴いオレンジハンドが再び登場しましたが、ケース直径など70代のエクスプローラーIIとは多少異なるものの、アンティークの雰囲気が醸し出される同モデルの人気が爆発したのは言うまでもありません。