ロレックスはどの程度の頻度でオーバーホールするべきなのか

2015年10月24日

オーバーホールイメージ

オーバーホールをすれば実質的に永久使用が可能になりますが、ロレックスの場合、どのくらいの頻度で行えばよいのかご存知でしょうか?
オーバーホールを行うのは調子が悪くなってからでも良い、という人もいますが、果たしてそれは本当でしょうか。

ここでは、そんな疑問を解決すべく、ロレックスのオーバーホールの最適な頻度や、オーバーホールの期間を早めてしまう要因などについて詳しくご説明します。

どのくらいの頻度で行えばよいのか

一般的には3年~5年と言われており、これは内部の潤滑油が劣化するのがおおよそ3年~5年だからです。
機械式の場合、ゼンマイのように各部品が互いに作用することで動く仕組みのため、経年により潤滑油が切れる、または劣化してしまいます。
それゆえ、一般的には3年~5年の頻度でオーバーホールを行う必要がありますが、“普通に”使えば5年程度の頻度で問題ないでしょう

使用状況によって変化する

しかしながら、使用状況によってオーバーホールを必要とする期間が短くなったり長くなったりします。

たとえば、

  • 毎日使用している
  • 雨の日や湿気の多い日・場所で使用している
  • 手入れをしていない

といった場合にはオーバーホールが必要となる期間は短くなります。

オーバーホールが必要となるのは潤滑油が切れたときや劣化したときだけではなく、サビも原因の1つです。
パッキンの劣化やリュウズの破損・腐食などにより内部に浸水すると内部部品のサビに繋がり、オーバーホールの期間を早めてしまいます。

反対に、

  • たまに使う
  • 雨の日や湿気の多い日・場所では使わない
  • 手入れをしている

という場合には、頻繁にオーバーホールを行う必要はないと言えます。

現行品とアンティーク品によってもオーバーホールの頻度には違いがある

現在製造されている現行モデルのほとんどは精度や耐久性に優れていますが、アンティーク品の場合は現行モデルほど高品質ではありません。

ロレックスは100年を超える歴史の中で、さまざまな改良を経て現行モデルが誕生しているわけですが、その過程の中で、防水性や耐久性を高めるために素材や風防など、さまざまな変更が加えられてきました。

つまり、これらの変更が行われる前のモデルの防水性・耐久性はそれほど高くないため、おのずと劣化するスピードが速くなります。
よって、アンティーク品は現行モデルよりもオーバーホールを頻繁に行う必要があるのです。

ブランドによってオーバーホールの頻度・期間に違いはあるのか

ロレックスとオメガやパネライなどの他のブランド時計を比較した場合、オーバーホールを行う頻度・期間に実質的な違いはありません。高級ブランド時計のほとんどは、精度や耐久性に優れており、そこまで大きな差がないため、結局のところ使用状況に左右されます。

また、ロレックスの各モデルにおいても、エクスプローラーよりサブマリーナの方が頻繁にオーバーホールしなければいけない、というようなこともありません。

調子が悪くなってからでは遅い!?

通常使用であれば5年に1回の間隔でオーバーホールを行えば良いのですが、中には期間が短すぎると感じる人も多いのではないでしょうか。

そう感じる方は、必ずしも5年に1回を厳守する必要はありません。

  • 針が動かない
  • ゼンマイを巻いても動かない
  • 1日に数分の誤差が生じる
  • リュウズが回らない

など、調子が悪くなってからオーバーホールに出す方もいらっしゃいます。

ただし、これら異常が発生した際にはすでに部品の摩耗や劣化が進んでいるため、部品の交換が必要なことが多いのが実情です。

何十年も使い続けることを考えると、異常がなくても5年間隔でオーバーホールを行えば、結果的に費用がかからず、時計への負担も軽減できるため、可能な限り5年おきに行うようにしてください

調子が悪くなった時、または正常でも5年おきにオーバーホールすれば末永く愛用していくことができます。
費用はかかってしまうものの、長年使用できるよう定期的にオーバーホールしておきましょう。