ロレックスについている「ネジ込みリュウズ」はどんな機構なの?

2016年3月29日

ロレックス プリンス

ロレックスの時計に欠かすことのできない「ネジ込みリュウズ」。どのような機構で、なぜロレックスの時計に欠かせない存在なのか、その理由をご説明します。

ネジ込みリュウズとは

一般的にリュウズと言うと、時刻やカレンダーを調整させるためのゼンマイ式機構であり、内部にある歯車の回転により、時刻などを合わせるためのネジという認識ではないでしょうか。
しかしながら、「ネジ込みリュウズ」というのは防水機能を考慮したものであり、時刻などの調整だけにとどまりません。

防水に強いこだわりを持っているロレックスは、「完全防水」を誇るオイスターケースを開発しましたが、開発当初は水滴がリュウズを通して内部に入り、完全なものではありませんでした。
そこでロレックスはリュウズを改良することによって、完全防水の機能を獲得しました。その改良により作られたのが「ネジ込み式リュウズ」であり、これは当時の時計業界においては革新的とも言える発明でした。
オイスターケースは「ネジ込み式リュウズ」なしでは完成しなかったのです。

オイスターケースを発表した翌年の1927年に、改良版であるスクリュウダウン方式のリュウズの特許を取得し、同年の10月にロレックスの腕時計をつけた女性スイマー「メルセデス・グライツ」によってドーバー海峡横断が果たされ、この偉業と同時にロレックスの腕時計の完全防水性能が証明されました。
これを受けて、ロレックスの完全防水性能は世界各国に轟き、一気に人気を博したのです。

ちなみに、完全防水性能を誇るネジ込み式リュウズでも、リュウズが浮いている状態では浸水するため、この問題に対処するために作られたのが、ロレックスの3大発明のひとつ「パーペチュアル」なのです。