ロレックスはなぜロンドンからスイスのジュネーブに移転したのか

2016年6月14日

ロレックス プリンス

ロレックスがスイスの腕時計メーカーであり、本社がジュネーブにあることはよくご存知かと思います。ですが、創業はイギリスのロンドンだったということはご存知でしょうか。
なぜ、イギリスからスイスへと移転したのでしょうか。その理由をご紹介いたします。

ロレックスのスイスの時計ブランドではない?

ロレックスといえばスイスの高級時計ブランドとして認知されていますが、実は元を辿ればイギリスから出発した輸出会社なのです。
創業者であるハンス・ウィルスドルフはロレックス社を設立する以前に「ラ・ショー・ド・フォン」という貿易会社で働き、そこで時計の輸出事業に携わっていたことから、その知識と経験を生かしてロレックス社の前身となるウィルスドルフ・デイビス社を立ち上げ、時計の輸出業を行っていました。
そして、1919年にスイスのジュネーブに「ロレックス株式会社」、つまり現在のロレックス本社を設立したのです。

ロンドンからスイスのジュネーブに移った理由

では、なぜロンドンからわざわざスイスのジュネーブに移転したのでしょうか。これは当時のイギリス政府が時計に対して33.3%もの非常に高い関税をかけていたためです。もともと輸出業に取り組んでいたことから、この関税は非常に邪魔な存在であったため、関税が安いスイスを選んだのです。
また、それだけでなくスイスは高級時計のシェア1位を誇る国であるということもスイスを選んだ大きな理由です。

ただ、一気に移転したのではなく、1915年~1919年の間に徐々に移しました。また、本社を移転したのがキッカケで、輸出業から時計の独自生産にも積極的に取り組んでいくようになりました。