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ダイヤモンドに輝きを与えているのはカット技術

ダイヤモンドに輝きを与えているのはカット技術

ダイヤモンドの魅力は、なんといってもその美しい輝きにあります。 しかし、実はダイヤモンドは原石そのままの状態では輝きません。ダイヤモンドに美しい輝きを与えているのはカット職人の技術なのです。質の高いカットを施されたダイヤモンドは、光をよく取り込み、きらめきを増幅させ、きらびやかに輝くのです。

ダイヤモンドの最も古い産出地とされているのはインドで、紀元前800年ごろから採取が行われていました。インドで産出されたダイヤモンドは古代ギリシャにも運ばれましたが、古代ギリシャでのダイヤモンドの位置づけは、病気や災難から身を守る「お守り」のような存在でした。輝きを楽しむも宝石ではなかったのです。

輝きが追求されはじめたのは15世紀

ダイヤモンドに輝きが追求され始めたのは、15世紀に入る頃からのことです。この頃に研磨職人という職業が誕生しました。 15世紀半ばにテーブル・カットやローゼンツ・カットという技術が生み出されます。16世紀に入るとローズ・カットが誕生しました。17世紀に入ると、ダイヤモンドは南アフリカからも産出されるようになり、流通量が多くなったことでダイヤモンドに対する関心が高まります。

ルイ14世の時代には、夜会のろうそくの光を反射する輝きがダイヤモンドに求められるようになり、カット面の多いローズ・カットが人気となりました。ローズ・カットは次第にカット面を増やし複雑なカットへと進化していきます。 これがブリリアント・カットの発明につながっていくのです。

17世紀の終わり、ベネチアの研磨職人であるペルッツィが、世界で最初の58のカット面を持つカットを完成させます。オールド・マイン・カットと呼ばれるカットです。58面という面の数は、現在主流になっているブリリアント・カットと同じ面数です。

ラウンドブリリアント・カットの発明

19世紀末には電灯が発明され、ダイヤモンドにも一層の輝きが求められるようになり、ブリリアント・カットはさらに進化します。 そして1919年、現在も主流のカット法であるラウンドブリリアント・カットが、カット職人の息子で数学者のトルコフスキー・マーセルによって、ついに発明されます。トルコフスキー・マーセルは、ダイヤモンドの光の反射と屈折を数学的に理論付けて体系化したのです。

その後にもラウンドブリリアント・カットは進化を続けました。そして、ダイヤモンドが放射する光の最大値と、カットの正確性を求めて開発された、「トリプルエクセレント」が誕生しました。「トリプルエクセレント」は、日本人グループが開発したカット技術なのだそうです。

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