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ダイヤモンドの輝きの秘密

ダイヤモンド 輝き 光の反射 ブリリアンス ファイアー シンティレーション

ダイヤモンドの特徴

ダイヤモンドが宝石の王様といわれ、多くの人を魅了するのは、その特徴にあります。ダイヤモンドは無色透明がいいとされています。鉱物は地中でさまざまな力や影響を受けて生成しますが、その過程で内包物と呼ばれる不純物が石の中にできてしまいます。この不純物が多いほど宝石としての価値が下がってしまうのです。特にダイヤモンドのように透明性を求められる石は、内包物が少ない石は非常に少ないため希少性があります。さらに鉱物の中では硬いことも特徴として挙げられます。

そして、何よりもダイヤモンドが人々を魅了するのは、その輝きでしょう。ダイヤモンドは他の宝石と違って「無色」のものが高級とされています。ルビーやエメラルドは石によって色が微妙に異なり、それが魅力でもあるのですが、ダイヤモンドは無色で透明なものが良しとされます。それは光の反射が美しい輝きを生み出すからです。いわば「輝きを楽しむ宝石」と言ってもいいでしょう。

ダイヤモンドの輝きを生み出すのは、光の反射

宝石に光が当たると、光線は内部で折れ曲がります。これは空気と宝石の内部では密度が異なるからで、光が曲がる率のことを「屈折率」といいます。ダイヤモンドは屈折率が高い宝石なので、光が入ると内部で鋭角に反射します。しかも反射した光が内部の違う面に当たり、また屈折して反射するのです。それが宝石を外から見たときに、美しい輝きとなって光を放つように見えるのです。

また、光は一色ではありません。白色光(太陽の光など)はさまざまな波長の光を含んでいます。そして、含まれるそれぞれの光は屈折の角度が異なります。そのため太陽の光を三角形の角柱(プリズム)を通すと、光の屈折の角度の違いから、赤、橙、黄色、緑、青、藍、紫と虹のように7色が現れます。子どもの頃、学校の理科の授業で見たことがあるかも知れませんね。このように光は異なる屈折率を持っていて反射します。このプリズムをダイヤモンドに置き換えるとわかりやすいでしょう。光がダイヤモンドに当たると、プリズムのように多くの光に分かれて反射するのです。しかも、ダイヤモンドはこの光の分散率が高いといわれています。それが、「キラ、キラ」と形容したくなる美しい輝きを生み出します。

ちなみに同じ透明の水晶などをカットしてもこれだけの輝きは作れないといいます。それだけダイヤモンドの屈折率が高くて独特だということがわかります。

ダイヤモンドの3つの輝き

ダイヤモンドの輝きを決める要素には、「ブリリアンス」「ファイアー」「シンティレーション」の3つがあります。 ブリリアンス(Brilliance)はブライトネス(Brightness)とも呼ばれます。これはクラウンというダイヤモンドの上半分の表面から入った光が、宝石の下まで届き、そこで何度も内屈折して再びクラウンから出てくることを指します。これがまぶしいほどの光を発するのです。

ファイアーは「光の分散」を意味する「ディスパーション(Dispersion)とも呼ばれます。これはダイヤモンドに入った光が内部で反射するときにプリズムの効果で再度外に出るときに虹色のように光が分散されることを指します。

そして、シンティレーション(Scintillation)は「閃光」という意味で、ブリリアントカットの場合はクラウン部分の33の面に当たった光が外部の光や見る人の目の動きなどにフラッシュのように光ることを指します。

ダイヤモンドの輝きは、この3つの要素の相乗効果によって生まれます。ただ、ブリリアンスの効果を引き出すにはテーブル面(上部の平らな部分)が広い方がいいのですが、そうするとディスパーション(ファイアー)効果が低下します。最大限の輝きを引き出すのは難しいことだといえます。

最近はカットのグレードを表示して、消費者に見た目だけでなく理論的にもどの程度の輝きかをわかるようにしています。ダイヤモンドを選ぶ際の参考にするといいでしょう。

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