ダイヤモンドに関わる職業は社会的評価の高い職業か?
本来、職業に対しては優劣をつけるべきではなく、どんな職業にも社会的な意義があります。しかし、社会的に高い評価を受ける職業として、世界的に共通なのは医師、弁護士、大学教授、研究者、会社役員などがあります。
一般的な会社員は、社会的な評価としては、ごく普通の評価です。ただし、例外としてダイヤモンドのビジネスに詳しい人から見ると、この職業に関わっている会社員は高い評価を受けることがあります。その理由はなぜなのかをご存じでしょうか。どんな理由があるからそうなのかを知ることは、ダイヤモンドの価値を深く知ることにもつながります。
高額商品と職業の社会的な評価の相関関係
一般論ですが、高級料亭や世界的に有名な高級ブランドの直営店などは、庶民的なレストランやノーブランドショップよりも、社会的な評価が高い、信頼できると感じる人が多いのは事実です。高額な商品を扱うことと社会的な評価が高いこととは、必ずしも一致するものではありません。しかし、多くの人は、高額、高級な商品を扱うことだけで社会的にも評価が高いのではないかと偏った見方をしています。
ダイヤモンドも高額商品であり、同じ宝石のなかでもワンランク上に評価されます。そして、ダイヤモンドは小さくて、なおかつ高額なため信用の高い人しか扱っていないのではと、誰もが思うためか、ダイヤモンドビジネスに関わっている関係者は社会的に高い評価を受けるのが一般的です。
ダイヤモンドビジネスに関わる人の評価が高いもう1つの理由
ダイヤモンドビジネスに関わっている関係者が社会的に高い評価を受ける理由には、まだほかにもあります。ダイヤモンドそのものやダイヤモンドのビジネスに詳しい人には、ダイヤモンドが単に高額な商品という理由だけで社会的な評価が高いのではないことを知っています。
例えば、宝石のなかで国際的な鑑定書がある宝石は、ダイヤモンドだけであること。また、ダイヤモンドのあの光り輝くカットの方法は数学的な知識を使って、数学者によって考案されたという知的水準が高いことなど多くの人が知らないことがあげられます。そして、最大の理由であると思われるのは、ダイヤモンドの取引を行えるのは、非常に限られてた会社のみであることです。お金があればどんな会社でも行えるものではありません。なお、ここで言う取引とは、世界最大手のダイヤモンドの原石を供給しているデビアスグループから直接、原石を取引できることです。
取引できる会社は「サイトホルダー」と呼ばれ、日本には1社しかなく、世界でも100社に届きません。厳しい審査が課せられ、厳しい基準をクリアした会社しか「サイトホルダー」にはなれません。そのため、「サイトホルダー」となった会社の信頼度、社会的な評価は非常に高いのです。その会社に勤務するビジネスマンもまた同様に高い評価を受けることになります。
その評価の程度を株式上場と比較すると、株式上場にも審査基準があって、どんな会社でも希望すれば株式が上場できるものではありません。しかし、東証一部上場会社だけでも、日本には約1800社あります。特定の業界だけに絞っても、1社しか上場していない業界がないことを考慮すると、「サイトホルダー」になった会社の信頼度は、東証一部上場会社以上の評価と言えるのではないでしょうか。
このような事実を知っている人にとっては、ダイヤモンドビジネスに関わる人は、全体から見ても高い評価を受けることになります。このことはダイヤモンドの価値が高いことと非常に強い関連性があるといえるでしょう。