フランスのナポレオン皇帝が愛したダイヤモンドの魅力

ダイヤモンドに興味がないという人でも、光り輝く大きなダイヤモンドを見ると、金額的な魅力を差し引いても、その見事に輝く美しさに魅了され、欲しくないなどと思う人はどこにもいないことでしょう。
金額的な価値と美しさの両方に魅力あふれるダイヤモンドだからこそ、過去、歴史上の有名人には、ダイヤモンドに関する多彩なエピソードがあります。その中の1人にナポレオンがいます。ナポレオンがダイヤモンドに魅力を感じた理由とナポレオンに関連するダイヤモンドの話題をみてみましょう。
ナポレオンにとってダイヤモンドの魅力と意味
女性のように美しく着飾る必要のないナポレオンが、なぜダイヤモンドに魅力を感じたのでしょうか。一般庶民がダイヤモンドから受ける「金額的価値と光り輝く美しさ」だけにナポレオンも魅力を感じたのでしょうか。それとも、そのほかに何か理由があるのでしょうか。
そもそもダイヤモンドは、紀元前インドでとてつもなく硬い石として発見されます。その硬さから、容易に加工できない、加工できないことは人間がその石を制御できない、つまり征服できないとギリシャ時代の人々は考えたようです。そこで、ダイヤモンドは征服できないというギリシャ語で「adamazein」と呼ばれました。その後、ラテン語で硬い石の意味の「adamant」と呼ばれ、その後「daimond(ダイヤモンド)」に変化したと考えられています。
ナポレオンもダイヤモンドに金額的な価値や美しさだけでなく「征服されないで勝利する」の意味を重んじたからこそ、ダイヤモンドを愛したものと推測されます。また、極めて価値の高いダイヤモンドを所有し、誇示することで自身の政治的な権力を周囲に知らしめるためにも利用したのでしょう。
ナポレオンにまつわる有名なダイヤモンド
ナポレオンにまつわる有名なダイヤモンドは3つあります。1つ目は、「リージェント・ダイヤモンド」です。このダイヤモンドは、410カラットで見つかった原石から140.5カラットの大きさにカットされました。ナポレオンが戴冠式で身につけたと言われています。現在はルーヴル美術館に展示されています。
2つ目は、「ピゴット・ ダイヤモンド」です。実存していたダイヤモンドであることは確かですが、現在は模型が残っているのみで本物は所在は不明です。このダイヤモンドは重さが、47カラットから86カラットまでの説があり、一時期、ナポレオンの母のマダム・ボナパルトが持っていたともいわれています。
3つ目は、「ポーラ・スター・ダイヤモンド」と呼ばれる40ctのダイヤモンドです。かつてナポレオン1世の長兄が所有していましたが、現在の所有主は、スリランカの業者と言われています。