高値がつくピンクダイヤモンドとファンシーカラーの評価
希少価値の高いピンクダイヤモンドとブルーダイヤモンド
美しい天然色で人々を魅了するファンシーカラーダイヤモンドですが、特に高額で取り引きされているのが、ブルーダイヤモンドとピンクダイヤモンドです。
2013年には、300年も前に掘り出された34.65ctのピンクダイヤモンドが、38億円で落札され話題になりました。
現在、ジュエリーに使われるピンクダイヤモンドの多くは、オーストラリアのキンバリー地方にあるアーガイル鉱山から採掘されています。数百万カラットの中に、わずか数カラットほどしか含まれていない、非常に希少性の高いダイヤモンドがピンクダイヤモンドなのです。
無色透明のものほど高品質とされるのが一般的なダイヤモンドの評価ですが、ピンクダイヤモンドやブルーダイヤモンドは、希少性の高さとその美しさから、カラー以外のグレードが同程度の無色透明な石よりも高値が付けられます。
ファンシーカラーダイヤモンドの評価基準
このような特殊な価値を持つファンシーカラーダイヤモンドは、一般のダイヤモンドとは別の評価基準によってグレードがつけられます。 無色透明に近い一般のダイヤモンドでは、「4C」と呼ばれる国際基準によって価値を評価されます。「4C」の基準では、ダイヤモンドのカラーは無色透明に近いほど高いグレードに評価されます。
一方でファンシーカラーダイヤモンドのカラーについては、「4C」とは別の評価基準をGIA(アメリカ宝石学協会)が用意していて、色合いによって9段階のグレードに分けられています。
評価の高い順に、「ファンシーヴィヴィッド」、「ファンシーインテンス」「ファンシーディープ」、「ファンシーダーク」、「ファンシー」、「ファンシーライト」、「ライト」、「ベリーライト」、「フェイント」となります。
この要素に、カラー以外の「4C」の基準であるクラリティー(透明度)とカラット(重量)が考慮されて、ファンシーカラーダイヤモンドの価値が評価されるのです。
当然ですが、最上位ランクの「ファンシーヴィヴィッド」と評価された石は高額になります。
ところで、ダイヤモンドには「無色透明」、「イエロー」、「オレンジ」、「ピンク」、「レッド」、「パープル」、「バイオレット」、「ブルー」、「グリーン」、「ブラウン」、「グレー」、「ブラック」など、実に様々な色合いがあります。
GIA(アメリカ宝石学協会)のファンシーカラーダイヤモンドの評価基準では、「イエロー」、「オレンジ」、「ピンク」、「レッド」、「パープル」、「バイオレット」、「ブルー」、「グリーン」の8色が評価対象になっています。
しかし例えば、「ブラウン」のファンシーカラーダイヤモンドの中には、「コニャックダイヤモンド」と呼ばれて人気の高い色合いも存在します。